朝食と夕食に関する知っておきたい栄養学

生体リズムを整えるうえで食事をとる時間はとても重要です。また、朝と夜とでは消費エネルギーが異なるため、食事内容も時間帯によって変えることが重要です。

朝食をとらない人が若い世代で多くなっていますが、朝食には体調を整えるためにとても大切な役割があります。そして、男女共働きの世帯が増えていることもあり、仕事や家事が忙しくて夕食の時間が遅くなってしまう人も多いかと思いますが、こちらもまた健康面に悪影響を及ぼす原因となってしまいます。

しっかりと朝食を食べ、夜遅い時間帯の食事を避けることにより、心も体も元気に乗り切りましょう!

朝食の必要性

睡眠から目を覚まし、体が1日の活動を開始するためにとても重要な役割を担っています。1分1秒でも布団の中にいたい気持ちはよーーく分かるものの、その気持ちが朝、時間に迫られることの原因となってしまいがちです。そうなると、遅れた時間を取り戻すために朝食を抜くという行為に走ってしまう人が多いのではないでしょうか。

実は、こういった人こそしっかりと朝食を食べるべきなんです。知っているようで実は詳しく知られていない朝食の3つの効果をご紹介していきます。

生体リズムを整える

朝日を浴び、朝食をとることで体はようやく目を覚まします。朝食を食べないと頭も体もうまく働かず、昼食を食べることによりようやく目を覚まし始めます。元気が出始めるころには夜になり、いつまでも眠れず翌朝起きられないという悪循環に陥ってしまいます。毎朝きちんと朝食を食べて生体リズムを整えることが大切です。

脳や体のエネルギー源

脳の働きを活発にし、体温が上昇して代謝が高まります。脳のエネルギー源となるブドウ糖をしっかりと摂取するために、朝食で炭水化物をしっかり補給することをおすすめします。

お通じをスムーズに

朝食を食べると胃や大腸などが刺激を受けて排便が促されます。便秘でお悩みの方はしっかりと朝食をとることをおすすめします。

夕食を食べるべき時間

夕食は1日の疲れを癒し、家族や友人との会話を楽しむ大切な時間ですね。しかし、夜遅い時間の食事は肥満の原因でけでなく、習慣化すると健康上のリスクが高まるといわれています。

夜遅い食事は睡眠中に消化器官を働かせることになり、胃もたれや浅い眠りの原因となります。そのため、朝になっても空腹感を感じにくくなり、朝食が食べられずどんどんリズムが乱れていきます。これがインスリンの分泌にも悪影響を及ぼし、肥満や糖尿病などのさまざまな生活習慣病のリスクが高まるといわれています。

どうしても食事の時間が夜遅くになってしまう場合は、夕方と夜の2回に分けてそれぞれ軽めに食べることをおすすめいたします。そして、夜遅い食事は肥満に繋がりやすい2つの要因があるといわれていますのでご紹介していきます。

活動量が少ないため消費エネルギーが低い

活動量が少ない夜は、エネルギーが消費されにくい時間帯といえます。そのため、余分なエネルギーは体脂肪として蓄積されやすくなります。

食事誘発性熱産性(DIT)が低い

DITとは、食事をしたときに胃腸で消化・吸収される際の消費エネルギーをさします。朝が最も高く、夕方から減り始め、夜に最も低くなります。朝と同じものを食べても、夜はDITによる消費エネルギーが少ないため、太りやすいといわれています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?何となく、朝食の必要性や夜遅い時間帯の食事は健康面でよくないということはご存知の方も多いかと思いますが、こういった理由があったんですね。これらの理由をしっかりと知ることは、その重要性をより理解するきっかけとなるため、食生活の改善や体質改善などには効果的といわれています。
朝食を抜くのも夜遅い時間の食事もついついやってしまいがちですが、具体的に何がいけないのかを頭に入れておけば、そういった行為のブレーキへと繋がるのではないでしょうか。